2017年3月16日木曜日

多和田葉子作「地球にちりばめられて」(第四回)(「群像」2017年3月号掲載)

<第四回あらすじ>
 ウマミ・フェスティバル主催者のノラは、1ヵ月前に古代ローマ帝国時代の浴場の遺跡で、足を怪我して歩けなくなっているテンゾを救い、一緒に暮らす事になる。ノラはテンゾが鮨の国から来た事を知り、彼を講師にフェスティバルを開催する事を決める。しかし、テンゾが政情不安でノルウェーから帰国できなくなり、フェスティバルを中止せざるを得なくなる。失意のノラは、テンゾと出会った遺跡に行くと、そこにはクヌート、Hiruko、アカッシュがいる。Hitrukoは、テンゾは国が消えてしまったためパスポートを持っていないので、身分証明書を提示しなければ空港には入れないのではないかと言う。事情を知った、ノラ、Hiruko、クヌートはオスローに行く事を決意する。

 鮨の国が消えてなくなっているにもかかわらず、未だ国というものが残っており国境が存在する環境で、どこにも色んな国の料理がはびこっている状態は、今からどのくらい後の時代を想定しているのだろうか?物語は少しずつ動き始める。 

0 件のコメント:

コメントを投稿